三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 67』
「臣ぃー!!今、開けるから!!」
分厚い木のドアに手をかけ開けようとするが、ビクともしない。
「え!?嘘だろ…」
「すいませーん!!誰もいませんかー?」
「臣…おみーっ!!いるよ!俺、ここにいる!!」
「灯りはついてるのにな…」
俺の声、届いてないのか?
数時間前はあんなにスムーズに開いたドア…
今はちっとも動かない。
鍵がかかってる?
いや、そんなはずはない。
誰かが訪ねてきたら中に招いていいって、
ご老人はそう言ってた。
鍵をかけて出かけるはずない。
ドンドンドン!!
「臣!!行かないでよ!今開けるから行くな!!」
返事はない。
戸を叩く音も声もしなくなった。
俺の声もドアを叩く音も臣には届かないのか?
小屋の中を見渡す。
入り口の左側に窓がある。
窓の下に置かれたダンボールを退ける。
やっと窓に手が届いた。
その間のたった数分が数時間にも思えた。
つづく
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2021.03.19 03:47
2021.03.19 03:46
2021.03.18 22:59