三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 66』
「どこまで見に行かれたんだろ?…帰ってこないな」
用意された食事も平らげて、すっかり乾いた自分の防寒着を羽織り、何時でも出発できるように暖炉の側で立っている。
もうかれこれ2時間近くになるが、ご老人は帰ってこない。
「早く臣を探しに行きたいけど…」
なにも告げずに小屋を開けたまま出るわけにはいかない。
「…どうしよう」
充電が終わったiPhoneを操作してみた。
呼出音は鳴ってるが、臣は電話に出ない。
「やっぱ、なにかあったんじゃ…」
また胸が苦しくなってきた。
とにかく外の様子を見てみよう。
小屋のドアまで歩み寄ったら、外からザクザクと雪を踏みしめる音が聞こえてきた。
「良かった!きっとあのご老人だ!!」
急いで分厚い木のドアを開けようとした時、
ドアを叩く音と、声が聞こえてきた。
「すみませーん!!誰かいますか?」
この声は…
駄目だ。
泣きだしそうになった。
つづく
※不定期更新になります。
いつもご愛読ありがとうございます。
8コメント
2021.03.09 11:53
2021.03.08 05:29
2021.03.06 19:38