三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 52』
さらに雪が激しくなり、前後左右の感覚もなくなってきた。
悪天候の中、独りぼっちでいる心細さも、
寒さも感じない。
風景を撮るなんて余裕もない。
今回の俺の嫉妬は、アジア系の小柄な美女と絡んだあのMVであって、
さっきの若い女優さんと共演した映画ではない。
ー唇には、触れてないからー
確か臣はそう言った。
それはあのMVのことだ。
”あすみちゃん”と臣が呼んだ女優さんとは、
何度かキスをした。
メンバーの誰かがそう教えてくれた。
臣には申し訳なかったが、俺は見れなかった。
映画のロケ中に親睦を図るため、
臣の方から食事に誘ったって話は、本人から直接聞いた。
ネットニュースでも一時期話題になってたっけ。
お似合いの美男美女が、映画の共演を機に付き合っているって。
足を取られながらも、随分と歩いた。
二人からどれくらい離れたろう。
ごぉぉ…
それは、あまりにも突然だった。
つづく
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