三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 22』
突き詰めた先にある、自分が表現したいエンターティメントの完成形。
その道のりで、ファンはもちろんのこと、
家族や愛する人を全力で守って、
幸せや喜びを与えてたどり着くゴールでなければ、
意味がないんじゃないか?
今、目の前にいる“最愛の人”が悲しんでる。
コイツを悲しませて、それでも突き詰めた世界は、
本当に俺の目指す未来なのか?
交わす言葉も少なくなり、国立公園を後にして、
今夜の宿泊先に着いた。
俺はあれからずっと思いを巡らせてるけど、
相方も時々遠い景色をぼぉーと眺めて、心ここにあらずだ。
口ではいいと言っても、本能が受け入れられない。
葛藤してるんだろな。
ガラスイグルーに入った。
日本でいうコテージの様なものだ。
二人だけの空間。
部屋いっぱい、壁すれすれまで大きなベッドが置かれていて、
天井から窓にかけて全面がガラス張りだ。
寝そべっても全方向からオーロラが見えるように、いい角度に設計されている。
外からも丸見えだよな。
こんな絶景の中に身を置いて、
他人の部屋を覗こうなんて旅行客もいないか。
二人の荷物を並べて置いた。
暖炉にはすでに火が灯っていて、少し暑いくらいだ。
ダウンを脱ぎながら、隆二が先に口を開いた。
つづく
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