三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 ⑤』
音録り中も奴のことが気になって仕方ない。
合間に水分を取り喉を潤す。
音響の若いスタッフが側に寄ってきた。
「登坂さん見ましたよ!ミュージックビデオ」
「いや流石っす!一点の妥協もないっていうか」
「ありがとう」
「実際どうなんっすか?あれだけ絡んでたら、相手を好きになることもあるでしょ?」
「あー、やっぱそれくらいインパクトあったんだ」
「そりゃあ、そこいらの恋愛映画見てるより、エロティックで情熱的っつーか、
男の本能にガツンときますね!登坂さん顔がね、エモいもん」
「こら!新米!おしゃべりしてないでスタンバイしろ!次、撮るぞ!」
「すいませーん!登坂さん、また」
「ああ」
「まだまだ駆け出しのくせして、馴れ馴れしくってすみません、登坂さん」
「別にいいよ」
「じゃあ、始めましょうか」
やっぱあの絡みのシーン見て、嫉妬して怒ってるんだろな、アイツ…
「ごめんね!一件電話させて」
「急用ですか?どうぞどうぞ」
通路に出てワンタッチでかけ慣れた番号へ。
困った時のメンバー頼み…
「もしもし、健二郎くん?ちょっと一肌脱いで欲しいんだけど…」
つづく
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2020.12.27 12:03
2020.12.27 11:52