『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(新生60)
観覧車を降りてレストランにいる事をLINEで告げて、廉は隆臣と共に二人を待つことにした。
ザワザワした気持ちは収まることを知らない。
隣に並んで座る隆臣は、お子様ランチに夢中になっている。
「廉はぁ?ご飯食べないの~?」
「うん…何だか胸がいっぱいでね」
「ふーん」
隆臣はグーで握っていたスプーンを置いて、廉の腕をツンツンして言った。
「あのね、廉」
「はい」
「パーパとちゅーしたの?」
「え…いや、あの…それは💦」
「してもいいけどぉ、しゅぐに返してね!」
「…臣さんに?」
「しょーよ」
「はい…ごめんなさい」
隆臣は目をまんまるにして、廉の方に身を乗り出した。
口の周りがケチャップの赤に染まっている。
「どして、ごめんなさいしゅるの?廉、悪いことしたの?」
「…そうだね」
「…大切な家族がいる人を好きになること自体、悪いことだよね」
「元気だして、れーん!たぁくんのプリンぜーんぶあげるから」
「ありがと、隆臣くん…」
「あ‼️パーパ達帰ってきたよ!」
臣と隆二が並んでレストランに入ってきた。
廉の鼓動は、また慌ただしくなってきた。
つづく
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2020.07.13 09:38
2020.07.13 06:58
2020.07.13 05:16