『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(新生39)
隆二が玄関で革靴を履いていると、ととととと‼️と、小さな足音が後ろから迫ってきた。
「パーパ!ドーン!!!!」
「び、びっくりした…」
振り向くと赤いレインコートを着た隆臣が背中にへばりついている。
「行ってきましゅした?」
「隆臣…」
目の前でふっくら頬っぺをピンクに染めて、可愛らしい笑みを満面に湛えた我が子がいる。
隆二の瞳に優しい光が差した。
「ニャーにゃがいないから、しゅねてるでしょ?」
「拗ねてなんかないよ💦行ってきますのチュー忘れてたね!おいで」
「そよ♪んちゅ♡♡」
隆二はホッとしたような表情を浮かべて、隆臣を優しく抱きしめた。
「じゃあね、行ってきます」
「おとーしゃんと、んちゅは?」
「え!?…恥ずかしいよ」
スーツ姿の臣がスタスタと奥から出てきた。
「可愛くないパパとはチューしねぇぞ」
「ダメよ!仲良くしてくらしゃーい😡」
「たっくん…ごめんね」
「しろってさ!」
しかめっ面で臣が返した。
隆二は隆臣を抱きながらゆっくり立ち上がった。
「臣…」
「あ?」
「愛してる…」
軽いキスをしようと顔を近づけると、隆臣が二人の真ん中に割り込んだ。
「きゃはは♪」
「こら💦隆臣、邪魔すんな 笑」
「じゃあ、行ってきます」
「LINEしろよ」
「わかってる」
「たっくん、よろしくね」
「遅刻するぞ!はよ行け」
いつもの笑顔を見せて、隆二が出ていった。
「あれ?んちゅいいの?」
「邪魔したの、誰だ 笑」
「まぁ、愛してるって言ったから、許してやっか」
「ほら、俺たちも出発しないと」
「とぉー‼️」
「やんちゃ坊主、おろしたてのスーツに蹴り入れんな💦」
「おとーしゃん、傘ねぇ、パンマンの貸したげる」
「サンキュ 笑」
臣と隆臣はタクシーに乗り、保育園へと向かった。
つづく
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2020.05.08 10:56
2020.05.08 05:25
2020.05.08 02:38