『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(最愛42)
「アンパンマン号、たぁくん家がいいよね?」
隆臣はくるっと振り向き、隆二の目を見た。
「パーパ、たぁくん家がいいって」
「出たょ💦ニャーにゃに出会ったペットショップで、直己さん相手にやったヤツだ💦」
「パーパ、ダメぇ?」
首を傾げておねだりのポーズをキメた。
「い、いいよ💦」
「ホントにいいの?やったぁ!!」
「バッグだけならね」
隆臣はプンっ😡として、今度はTシャツを手に持って語りかけた。
「パンマン、たぁくん家がいいの?」
「ハハハ💦ダメだ…きりがないぞ、これ…」
隆二は笑顔をひきつらせた。
ツンツンと臣が隆二の肩をつついた。
「てかさ。お前何か気づかないの?」
「気づくって、何を?」
「見てろよ」
臣は隆臣の隣にしゃがみこんで、目線を合わせた。
「隆臣」
「なぁに?とーしゃん」
隆臣が手にしたTシャツを指差した。
「この人だーれだ?」
「パンマンよ♪」
「じゃあこっちのバッグは?」
「アンパンマン号よ♪」
「あー‼️」
隆二が反応した。
「気づいたか?」
「アンパンマンって言った❗」
「だろ?」
「いつから?たっくん凄いね❗」
「そーなの?」
「それと隆臣。これバッグじゃねぇぞ」
「しょーなの?びっくしたぁ👀💦」
隆臣はしゃがんでいる臣の足の間に入り、向かい合わせに立った。
「隆臣、近いな 笑」
臣が手にしたグッズを指差した。
「おとーしゃん、これなぁに?」
「ポップコーンケースだって」
「しゅごーい👀✨」
「キャラメル味と塩バター味、どっちがいい?」
「えっとね💦たぁくん塩アメがいい✋」
「塩バター味の方な 笑」
「アンパンマンの水ヨーヨーもおまけでくれるんだって」
「ホントにぃ?とーしゃん、しゅごいね!!!」
隆臣は鼻を膨らませて興奮している。
びっくり顔のまま振り返って隆二を見た。
「ねぇ!!パーパ!買ってもいいでちょ?」
「しょうがないなぁ💦じゃあTシャツは次ね」
「たぁくん、もういらなーい」
「あれ?嘘でしょ、どしたの?」
「こっちにパンマンいるのよ」
「あ、ヨーヨーね?」
「いや、ここにもちっちゃいのがいるぞ」
ポップコーンケースの上にちっちゃなアンパンマンが顔を出している。
「きゃあ❤️パンマンしゅてきね♪」
「え?ちっちゃなパンマンがいるから満足しちゃったの?」
「そうみたいだな」
「Tシャツ、ホントにもういらないんだね?たっくん」
「いらなーい」
隆二は拍子抜けした様子で隆臣の手をとり、
ポップコーンケースを持ってレジへ向かった。
会計を待つ行列に並びながら、またポップコーンケースを指差して隆臣に聞いてみた。
「たっくん、これなぁんだ?」
「アンパンマン号よ♪」
「じゃあ上に乗ってるのはだーれだ?」
「パンマンよ♪」
「ん~💦違いがわかんねぇな 笑」
「パーパ、ヘンテコね」
臣は二人の様子を見守りながらiPhoneを取り出し、理愛にLINEを送った。
つづく
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2019.09.05 01:50
2019.09.05 01:48
2019.09.05 00:16