『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(最愛31)
「そういえば岩田ファミリーはどこ?」
隆臣を下に降ろしてから、隆二が辺りを見渡している。
薄いワンピースを着た理愛は、一人優雅に佇んでいる。
「剛典さんは取材があるので後から合流します」
「乃愛と理太は?」
「実家のご両親が、今日は夫婦でゆっくりしてきなさいって送り出してくれました」
「そうなんだ。理愛ちゃんもたまには育児から解放されて、羽伸ばさないとね」
「どっから見ても、二人の子持ちには見えないけどな」
「ホントに」
「お世辞でも嬉しいです」
臣が組んでる手をほどいて軽く指差した。
「理愛、そのワンピ…」
「ええ、お二人と同居してた時に、広臣さんがプレゼントして下さったシルクのワンピースです」
「懐かしいね」
まだぎこちなかった三人の、あの頃の甘酸っぱい記憶が甦る。
お互いに顔を見合わせて笑顔になった。
つづく
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2019.08.18 03:28
2019.08.18 02:42