『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(楽屋裏⑲)
「パーパお帰んなしゃーい!おとうしゃんとチューしたの?」
臣と隆二、理愛の3人が控え室に戻ってくると、いきなり隆臣が飛びついてきた。
隆二に抱っこされて、人差し指で唇をツンツンしている。
隆二「してないしてない💦」
隆臣「どして?ダメよ❗ダチョウさんしないとねパーパ」
隆二「じゃあたっくんがパーパにして」
隆臣「んちゅー😙」
隆二「へへへ…ラブラブ」
臣「乃愛に怒られるぞ、隆臣」
隆臣「もう乃愛いないのよ」
臣「あれ?ほんとだ。どこ行った?」
剛典「うちの親が来て、理太と一緒に先に連れて帰りました」
臣「そっか、も一回理太抱っこしたかったな」
健二郎「理太がおったらお前ら二人が不穏な空気になるやろ?」
隆二「健ちゃん…」
健二郎「もう仲直りしたんか?」
臣「それな」
隆二は何も返さない。
理愛「じゃあ隆臣くん、今日は私と一緒に帰りましょうね」
理愛が隆二と隆臣の前に歩みを進めた。
隆臣「あーちゃんと帰るの?」
隆二「たっくん、無理しなくていいんだよ。お家帰ろうか?」
臣「せっかく理愛が気ぃ利かせてくれてんのに…」
健二郎「なんやなんや?まだ揉めてんのか?」
剛典「え?まだ続いてるんですか?」
大人達がそれぞれ困った顔をしていると、
隆臣が元気よく片手を挙げて言った。
隆臣「たぁくん、あーちゃんとお泊まりしゅるよ🎵」
隆二「たっくん…」
臣「いーのか?一人でお泊まりだぞ。寂しくならないかな?」
隆臣「ダイジョブよ!パーパとおとーしゃんは、おちゅかいでしょ?」
臣「ん?おつかいって?」
隆二「前にたっくん言ってたでしょ?アンパンマンミュージアムで名古屋限定のTシャツ買ってきて欲しいって」
臣「あー!言ってたな💦」
隆臣「イエローよ、とーしゃん」
健二郎「たっくん英語の発音ええな」
剛典「アンパンマンミュージアムっていったら桑名ですね」
「温泉もあるから、ホテル予約してゆっくりしてきたらどうです?」
健二郎「お?がんちゃん、名案やな!」
「次のライブまで間あくし、たまにはええんちゃうか?」
臣「そうすっか?隆二」
隆二「たっくんがお泊まりオケなら…」
隆臣「たぁくんオケよ🎵リーリーとあしょぶのよ」
健二郎「じゃあ決まりやな!」
隆臣「あーちゃん、抱っこぉ♪」
隆二の手から身を乗り出して、隆臣自ら理愛の胸に飛び込んだ。
隆臣「あーちゃん、いい匂いね」
理愛の胸に顔を埋めて目を瞑っている。
臣「育ての親だもんな」
健二郎「たまにはママの温もりも必要やろ」
理愛「隆臣くん、一緒に帰ろうね」
隆臣「はぁい」
剛典「じゃあ俺たち先に出ますね」
理愛「”採取”が終わったら連絡ください」
ペコリと頭を下げて、剛典夫婦と隆臣が控え室から出ていった。
隆二「たっくん、振り向きもしないで行っちゃった…」
臣「そんな顔すんなって」
臣が隆二の頬を軽く突いた。
健二郎「ん?採集ってなんの話?昆虫でもつかまえに行くんか?」
臣「健ちゃん、ウケる」
「じゃあホテル予約するぞ」
臣はiPhoneを操作し始めた。
隆二は黙って突っ立っている。
健二郎「ホンマに大丈夫なんか?隆二の顔見てみ!臣ちゃん」
臣「大丈夫だって。ええっと、当日予約OKのホテル…あ、あった!」
隆二「……」
つづく
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2019.06.18 13:12
2019.06.18 11:39
2019.06.18 05:26