レンタ彼氏『OMI26』
「こんな時間に…臣くん、私怖い」
ムクッと彼がベッドから起き上がった。
「こっちおいで」
優しく手を差し伸べてくれた。
私は躊躇なく、その胸に飛び込んだ。
「まさかとは思うけど、さっきの男かな?」
「うそ…ここまで後をつけてきたの?」
怖い…
自宅まで知られたんじゃ、私…外にも出れない…
「震えてる…大丈夫か?」
抑えようと思っても、震えが止まらない。
彼が、ぎゅっと私を抱きしめてくれた。
俺がいるから、大丈夫だよ。
彼の鼓動から、体温から、そんな風に伝わってくるようで、少し落ち着きを取り戻した。
インターホンは一回だけ鳴って、しんとしている。
ピコン!
今度は…スマホが鳴った。
to be continued…
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