三代目❤️夢小説(臣隆編fourth)夏愛⑳
なにも言わず隆二の頬にキスしようとしたら隆二が振り返ったので、唇と唇が軽く触れた。
「今、ちゅーしようとしたろ?」
「してない」
「どーだか」
「…臣、これでいいな」
左手の薬指を見ると、隆二と同じデザインの指輪がぴったり収まっている。
「これ2つ下さい」
「もう着けてくから袋いらないです」
「まいど」
「お勘定は天狗ちゃん、よろしくね♪」
「うん、いくらかな?」
勘定を済ませると、縁日のオヤジがニコニコして俺らに話しかけてきた。
「さっきからお二人ラブラブで羨ましいね!」
「どーも…」
「うちのリングは安物だけど、恋が成就するって評判なんだよ!」
「へぇー、そーなんだ!」
隆二の声のトーンが上がった。
「いつまでもお幸せにね!」
また人ごみの中を歩き始めた。
男同士のカップルだとでも思ったんだろうか?
他人から突然送られた言葉に、戸惑いを隠せないまま隣の隆二を見ると、
「メッキすぐ剥がれっかなぁ?」
そう言って、左手を高くかざして眺めていた。
つづく
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2018.08.19 13:00
2018.08.19 12:40