ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission2-③
「既読にならない…」
恭介の首根っこに細くて白い手が絡みついた。
「せんせ…さっきからスマホばっか見て…続きやんないの?」
研究所のスタッフで美少年と評判の高い雅
(みやび)。
大学を出て研究所に来てから1年になる。
華奢で女と見まごう大きな二重の目。
髪はブラウンでセミロングのボブ。
もちろん髭など一本も生えていない。
小さな腰を恭介の膝に乗せ甘えている。
「僕より、彼が気になる?」
雅が恭介の手からスマホを取り上げた。
「返しなさい」
「やだ」
雅は立ち上がり、教授室内の診察台に座った。
白衣の下に着ている薄いフリル付きのシャツの中に、恭介のスマホを落とした。
「返して欲しかったら、服脱がせなきゃね。
せんせ♪」
「……」
恭介は立ち上がり、診察台へ歩を進めた。
「おーい!boss呼んだか?」
外の通路からRYUJIの声がした。
「あん!邪魔が入った」
雅が親指の爪を噛んで舌打ちをした。
「出掛けるからそこで待ってろ」
「ラジャ、早く済ませろよ」
恭介はつかつかと雅の前に歩み寄った。
「せんせ…行っちゃやだ!」
恭介は何も言わず、雅の唇を塞ぎながら、シャツの上から手を突っ込んだ。
「ふん…せんせ?」
スマホを奪い返し、雅から離れた。
「しないの?」
「こっちは遊びじゃないからな」
後ろ向きに雅を冷ややかに見て、恭介がそう告げた。
「意地悪…」
雅はヘタっと診察台に座った。
恭介はそれ以上何も言わず、教授室のドアを開けた。
「RYUJI、行くぞ」
「all right♪」
to be continued…
4コメント
2018.04.04 02:24
2018.04.03 15:04
2018.04.03 14:31