『W旦那+(プラス)』番外編⑩ 三代目妄想劇場
「ん……」
ベッドルームで重なり合って、何度もキスを交わす…
臣が離れ、隆二の上から見下ろした。
「お…み?」
「お前のフォトエッセイ…あれ誘ってるよね?」
「ファンを?」
「いや…俺を」
隆二の顎を持ち、唇を包むようにキスをする。
「ふ……んん」
隆二が臣の肩を持ち、唇を離して見上げた。
「大阪で嫌ってほど愛し合ったでしょ?」
「足りない…」
「乃愛が火をつけた?」
隆二がイタズラっぽく笑ってみせた。
「……」
臣は隆二の目をじっと見ている。
「でも、宣言通りに奪い返した」
「子供みたい…」
「言ってろ」
臣が隆二のバスローブを脱がせ、愛撫し始めようとした時、ドアの外から小さな声が聞こえた。
「パパ?…グスン…」
「隆臣?」
「たっくん起きたのかな?」
臣は慌てて隆二から離れ、ドアへ向かう。
隆二はまたバスローブを着て、前を整えた。
カチャ…
ドアを開けると目を擦って隆臣が立っている。
片手にアンパンマンのぬいぐるみを抱いている。
「隆臣…目が覚めたのか?おいで」
臣が隆臣を抱き上げた。
つづく
0コメント