『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編「三日遅れの七夕⑦」

隆二「重かったろ?太腿痺れたんじゃない?」




臣の太腿の上に跨っていた隆二は、ひらりと立って、はだけた浴衣の裾を直した。




臣「ちっとも。くっついたままでも願い事に手が届くのに」




隆二「これ以上刺激すんな」




臣「…」




隆二「ふふ…くっつくのは後でな」




臣の髪をくしゃくしゃと撫でる。




臣「…うん」




やけに素直に臣が頷く。




隆二「聞き分けのいい臣って、可愛いな」




臣は、自分の髪から離れていく隆二の美しい指を目で追った。



その指が、真っ赤な和紙を迷わずに選んだ。




隆二「あ!やっぱりそうだ。アンパンマンの服と同じ、赤い紙に書いてる笑」




「どれどれ?たっくんの夢は…」




「おとーしゃんとパーパが,ホンモノの夫婦になりますように。だって」




臣「言ってる意味がわからんし」




隆二「読んで字のごとくだろ?俺たちに結婚式をあげて欲しいのかもね」




臣「何を今更、気恥ずかしいわ」




隆二「保育園のお友達の間で、ウェディングごっこが流行ってるらしいから、たっくんも当事者になってみたいんじゃないの?」




臣「当事者って言ったらあれか?お前が着るウェディングドレスの裾を持って入場するやつか?」




隆二「なんでそうなるかな 笑」




「たっくんは”誓いのキスをどうじょ”って言ってみたいらしいよ。この前そう言ってたもん」




臣「まさか、神父様役で出演したいのか?」




隆二「人前結婚式っていう手もあるからね。神父様とは限らない」




臣「そうだな。”隆臣前結婚式”っつーのもいいかも」




隆二「それ、バズりそうで怖い 笑」




つづく


*️⃣超不定期更新にお付き合い下さり、
いつもありがとうございます。





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