『HAPPY BABY⑥』(続•臣隆妄想劇場97)ショートバージョン

臣は、手にした哺乳瓶を自分の頬に当てて温度をみる。



「ん…ちょうどいい人肌」



隣でカレーをがっつきながら、



隆二が「初めてじゃないみたい…」と呟いた。



臣「アホか」



ゲホゲホと隆二がむせる。



臣「そんなに慌てて食わなくても…」



隆二「5分で交代だかんな」



臣「…まだカウントすんなよ」



臣「ほい、陽翔ミルクだぞ」



臣は陽翔を左手で抱え、ミルクを与えた。



哺乳瓶を小さな両手で支え、臣の顔を見ながらミルクをゴクゴク飲んでいる。



臣「おーっ!いい飲みっぷりだね」



隆二は口いっぱいにカレーを頬張り、



「臣、目がハートだよ…ゲホッ」



臣「慌てて食うなって…もう💧」



隆二「ひーたんのミルクが早いか、
俺のカレーが早いか」



臣「何の競争だよ」



臣は目を細めて陽翔を見つめている。



カレーを食べる手を止めて、臣の顔をじっと見て隆二が言った。



「…いいや、ミルクはお前に任せた」



臣「へ?どした?急に…」



隆二「カレーおかわりしてこよっと」



リビングを出て行こうとして振り返り、



「臣、ミルク無くなりかけたら声かけて。
カレー熱々の持ってきてやっから」



臣「あ…うん、サンキュ」



パタンっと扉を閉めて隆二が出て行った。



臣(…おれ、そんなに目がハートだったのかな?)



陽翔を見ると、ほとんどミルクを飲み終えて、哺乳瓶から口を離して笑っている。



「いい子だねー!陽翔♡」



臣も極上の笑顔を返した。




続く








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