『HAPPY BABY⑤』(続•臣隆妄想劇場96)ショートバージョン

陽翔は離乳食をほとんど平らげた。



隆二「残さず食べて…いい子だね!ひーたんは」



臣が抱っこしている陽翔の脇を、隆二が軽くこしょこしょした。



陽翔は可愛い歯を2本見せて笑った。



隆二「だからお手てもムチムチなんだぞ」



隆二が陽翔の手首をプニプニと触る。



すると陽翔は小さな手で隆二の人差し指をキュッと握った。



隆二「ひーたん…♡」



臣は陽翔の髪に鼻をくっつけてクンクンしている。



臣「ミルクのいい香りがするね」



隆二「あ!…そうだ、ミルクミルク…」



隆二が炬燵から出た。



臣「えっ?ミルクもあげんの?」



隆二「うん、ママが言ってた。離乳食の後はミルクを与えてねって…」



臣「そっか」



隆二「ひーたん、お手て離ちて♡」



陽翔が握った人差し指を隆二が軽く持ち上げると、フワッと開いた。



隆二「用意ちてくるから、ひーたん見ててね、臣たん」



隆二は、陽翔が食べ終えた後の食器を持って、キッチンへすっ飛んで行った。



臣(俺にまで赤ちゃん言葉使って…)



(あいつ、もう何が何だかわかってねぇよな…)



臣「おひげのママはオモチロイねー、陽翔」



陽翔をこしょこしょする。



陽翔「きゃっきゃ」



臣「ずっと笑顔で…ホントにいい子だね、陽翔は…」



陽翔は臣の整った鼻を手掴みして笑っている。



臣「んーっ!息ができなくなるよ…陽翔」



臣は目を瞑って、陽翔の好きにさせている。



数分後、カレーのいい香りがしてきて、隆二がまたトレイを持ってリビングに入ってきた。



臣は「足…」と言いかけたが、



隆二「大丈夫だよーん♫」



隆二は段差をヒラリと交わし、舌を出して臣にウィンクした。



臣「……」



隆二「俺ミルクやるから、臣先に食べて」



トレイに一人分のカツカレーと、
サラダ、ピクルス…



そして陽翔の哺乳瓶が乗っかっている。



臣「いいよ!お前ずっと動きっぱなしだから先に食べな。俺がミルクやっから」



隆二「…そう?そいじゃそうするか…」



隆二「はい、パパ!よろしくね」



隆二は臣に、哺乳瓶を託した。 



続く





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