『聖夜前夜④』(続•臣隆妄想劇場85)ショートバージョン
マンションに帰ると同時に宅配で、小ぶりなモミの木が届いた。
二人は早めに夕食を済ませ、風呂にも入り、暖房の効いたリビングでシャンパン片手にツリーの飾り付けをした。
臣「健ちゃん泊まるんだろな」
隆二「もうベッドのセッティングしといたよ」
臣「靴下も?」
隆二「ん、すべてオケ」
隆二「おーっ!完成♡」
リビングの隅に金銀の飾りをびっしりつけたクリスマスツリーが現れた。
臣はソファに座り、シャンパンを一口飲み、ツリーの横に立つ隆二をスマホで撮り始めた。
隆二「インスタに上げんの?
おれ映ってちゃダメでしょ?」
臣「そだな、隆二こっちおいで」
臣が隆二を呼ぶ。
隣のソファに腰掛けようとした隆二の手を取り、臣は自分の太腿の間に座らせた。
「おみ…」
臣は片手で隆二の腰を抱き、もう一方の手でスマホを操作し、ツリーを撮っている。
隆二「このまますんの?」
臣「ん…いや、今日はやめとこっか…」
隆二「ん…」
臣がスマホをチェックする。
「あれ?ちょっと下にズレた…
も一回」
スマホをかざしながら、隆二の肩に顎を乗せ、臣は何気に鼻歌を歌い始めた。
We wish you a Merry Christmas
We wish you a Merry Christmas
We wish you a Merry Christmas
And a happy New Year.…
(いい歌だな…)
隆二はうっとりと目を閉じて、臣の腕の中で耳をすませた。
隆二「撮れた?」
後ろを振り返り隆二が尋ねた。
臣「ん、今ストーリー上げたよ」
隆二「そっか…」
臣はスマホをテーブルに置き、
「メリークリスマス」と言いながら、
隆二にキスをした。
すぐ近くで臣の目を見て隆二が囁く。
「まだ1日早いけどね」
「で?なにが欲しいのか…
決まった?」
「ん……臣がいればそれでいい…」
「そっか…」
「おみ…メリークリスマス」
完
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2017.12.23 23:53
2017.12.23 21:01
2017.12.17 08:12