『聖夜前夜③』(続•臣隆妄想劇場84)ショートバージョン
最寄り駅に着き、改札へ上がるエスカレーターに、臣が上、隆二が下に、縦に並んで乗った。
通勤ラッシュを過ぎた時間帯は人もまばらで、上下を見るとエスカレーターには二人しか乗っていない。
「臣…」
「ん？」
隆二がマスクを外すと、臣も何も言わず自分のマスクを外した。
二人は吸い寄せられるように、軽く
口づけを交わす。
「ん…⁉︎」
唇を合わせている時に、上に人影が見えたので、慌てて隆二が離れた。
臣「やべ…」
隆二「スリルーッ…」
二人はすぐにマスクをつけた。
したい時にキスを交わす。
二人の習慣だった。
渋谷に着き、目的のショップを3軒ほど回り、行きつけの店で昼食をとった。
いつも個室を用意してくれるので、
気兼ねなく寛げる。
食事をしながら臣が尋ねた。
臣「プレゼントなにが欲しい？」
隆二「リングがあるから別にいいよ」
臣「ニャンちゅうお風呂グッズとか…」
隆二「アヒルとディズニーキャラクターで十分だろ？置き場がないから
やめろ」
隆二が臣の口元についた米粒を取り、
自分の口に入れた。
臣「…ついてた？」
隆二「うん、特大が」
臣「米粒に特大も何もねーだろ」
臣「おっ…そういやこの間のラジオ収録の時、お前が顎につけてたの…あれ
米粒？」
隆二「教えてやんない」
臣「気になってたんだ。教えろよ」
横に座る隆二の脇に手を入れくすぐる臣。
隆二「やめろっ…こんな所でじゃれんな！」
隆二が顔をフニャッと崩して、笑い転げた。
臣(あ！…リアルニャンちゅう発見…)
臣がピタッと動きを止め、間近で隆二を見つめる。
臣「教えてくれないんだ？」
隆二「教えてやるもんか」
臣「なるほど…」
そのまま隆二を引き寄せ、キスをする臣。
「ん？」
臣が眉を寄せ、離れた。
臣「グリンピース食った？」
隆二「いや…俺、豆ご飯食ってたでしょ？」
臣「グリンピースの味がする…」
隆二「嘘でしょ？臣、大豆も駄目になったとか言うなよ」
臣「うっそー」と言って、臣がまた隆二の唇を塞ぐ。
隆二(…おれ、完全に遊ばれてる…)
臣が唇を離すと、隆二が少し顔を赤くして、
「臣…あんまりイチャイチャしてたら、その気になっちゃうよ」
臣「そだな、そろそろ行こっか？」
臣が先に立ち上がる。
隆二(やれやれ…)
隆二が後から立ち上がると、臣が後ろから隆二を抱きしめ、
「うちに帰ってからな」と、耳元で言った。
隆二(もうっ💧…ラブラブか？…)
続く
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2017.12.21 10:50
2017.12.21 10:24
2017.12.21 08:52