『夢の先へ④』(続・臣隆妄想劇場35)
隆二「切ない顔して…どうしたの?」
臣の顎を少し上げ、親指でその厚みのある下唇をなぞる。
隆二「もう全部手に入れたんでしょ?」
臣「隆二?最初(はな)っからわかって…」
臣が言い終わらないうちに、
また隆二の方から強く吸いついてくる。
す…凄っ…こいつ
口づけをしたままで、臣を後ろに押し倒す。
臣の舌をたっぷりと吸い、
自分の方へ強く引き寄せながら、
十分に余韻を残し、
音を立てて離す隆二。
臣「はぁ…隆二… 溶けるよ、マジで…」
隆二「……」
臣「お前さぁ…」
隆二「野暮なことは言わないでね…」
そっか…
駆け引きも、恋愛には必要か。
ベッドに横になり、お互いに見つめあって、
しばらく時が過ぎる。
Tシャツに短パンというラフな格好でも、
やけに絵になる二人。
隆二「ちゃんと言葉にしてよ…臣」
しばらく返事はなかった。
じっと隆二の目を見ていた臣は、
照れ隠しに瞼を閉じて、
ようやく「愛してる」と言った。
「俺も…」
深いキスをする隆二。
極上の時が流れていく…
新しいツアーの初日が来た。
気合い入れの時、隣に立ち、
臣が「ん!」と上から隆二の手を握ろうとする。
「ライブの時は、俺が上だろ?」
そう言って、上から手を握り返す隆二。
「だな!」と臣。
そんな様子を温かく見守るメンバーの笑顔があり、
彼らを待つファンの歓声が聞こえてくる。
「さぁ!行こう‼️俺たちのステージへ」
完
ご愛読ありがとうございました。
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