『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(小さな憧れ14)
「乃愛ちゃんは本当にたぁくんパパの大ファンなんだね」
「陽翔くん、乃愛生まれてからずっと、ずーっと片想いなの」
「生まれてから?凄いね」
「でしょ?この恋、国宝級なの♥️」
「乃愛、もうそれくらいで勘弁してよ」
隆二は照れ笑いしながら、よく冷えた缶ビールのプルトップを開けて臣に手渡した。
「おら、臣」
「サンキュ」
「はい、たっくんはパイナポージュースね」
「パーパ泡ないの?」
「ないない 笑」
「ちゅまんなーい!でも、ありがとごじゃります」
「じゃあみんなで乾杯!」
それぞれが手にしたグラスや缶ビールを高く掲げた。
「あ、そーだ!おとーしゃん」
すぐ隣で踏ん反り返って、首にかけたマフラータオルでガシガシと髪を拭きながら、缶ビールを飲む臣の腕を隆臣がペチペチ触った。
「ん?どした」
「宿題減らしてくらしゃい」
大人たちはほぼ同時に、口に含んだ飲み物を吹き出しそうになった。
つづく
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