『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(小さな憧れ12)
岩田一家と陽翔親子が挨拶を済ませ、それぞれが落ち着いてリビングの席に着くと、
バスルームの方からわちゃわちゃと臣達が戻ってきた。
臣の手から剛典の手に風呂上がりの理太を託した。
「理太、臣さんにいっぱい遊んでもらって良かったね」
「はぁい」
「登坂さん家のお風呂タイム、流石に長くない?」
乃愛のツッコミに真っ先に答えたのは隆臣だ。
「いつもこーなのよ、乃愛、お風呂どーじょ」
パンツ履くのを嫌がって、時間をかけてる張本人には自覚がない。
「ママのお料理が冷めちゃうからお風呂後にする」
乃愛は少しプンプンしているが、隆臣はさほど気にした様子はない。
「ゴメンね!のーあ。あ!ひーしゃんハイタッチ!」
「たぁくんタッチ!」
「ゆっくりしてってね!泊まってもいいのよ」
「うん!ありがと」
「あんまり大勢だと隆臣くん家(ち)にご迷惑だから」
「ひーしゃんのパーパ、だいじょぶよ!あのね、たぁくん家改造したからヘーキよ」
「改造か!スゴイね!」
陽翔の父は楽しそうに笑って返す。
「隆臣、あのな。余分なスペース削ってその分浴槽デッカくしたけど、家自体のサイズは変わってないからな」
「そうなの?キングメガ改造したと思ってたよ、たぁくん家」
「リフォーム業者はドラえもんじゃねぇんだぞ 笑」
「マンションでウチだけ横にはみ出たりしたら、それこそマンガだよ」
「じゃあ、乃愛とひーしゃんと3人でたぁくんのベッドで寝てもいい?」
隆臣の提案にびっくりして乃愛が反論する。
「ええ⁉︎たぁくんたち男子と川の字で寝るの?やだ」
「たぁくんの隣が嫌なの?じゃあ、たぁくん、ひーしゃん、乃愛の順番でどーよ」
「その並びもどうなの?てか、男子と川の字やーだ!陽翔くんも女子とじゃ嫌でしょ?」
「僕は全然いいよ。いつも妹と一緒に寝てるから大丈夫」
「ほらぁ、ひーしゃんはとーっても優メンなのよ」
ポワンと染まった乃愛の変化に隆臣は気づいてない。
つづく
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