三代目❤夢小説(臣隆編sixth)『冬恋 ③』
「多分、相方なので…」
「喧嘩でもしたか?」
「いえ…」
「一方的に俺がすっぽかしたんです」
「おいおい、大丈夫か?仲良くしてくれよ」
「…唯一無二のツインボーカルなんだから」
「わかってるんですけどね」
「なんか歯切れ悪いな」
「ねぇ、直己さん…」
「ん?」
「夏に始まって冬に終わる恋って、なんだか寂しいですね」
少し沈黙があってから、直己さんが真顔で答えた。
「やだ!!」
「え!?ウソ💦やめて下さいよ!それいつかのしゃべくりでやったIKKOさんのアレでしょ?ヤバい 笑」
「いつもの笑顔になったな」
「直己さん…」
「隆二はさ」
「何があっても、いつもお日様みたいに笑ってろ」
「…ありがとうございます」
直己さんの優しさが身にしみた。
舞台挨拶が終わり、マネージャーも交えて食事を済ませ、レモンチューハイを1本だけ買って名古屋駅前のホテルへチェックインした。
TOHOシネマに入ってからずっとマナーモードにしている。
ジャケットを脱ぎベッドの上に置き、シャツのボタンを外した。
冷たい椅子に座り、レモンチューハイを一気に流し込んだ。
「寒い…」
その間視線はずっとiPhoneを見ている。
臣からのLINEが大量に入っててもなんか嫌(や)だし、ぷっつりと音沙汰がないのも凹む。
約束すっぽかして、何言ってんだか…
いつか見たドラマの様に、いきなり部屋のチャイムが鳴って、
東京のスタジオにいるハズの奴が、
ドアの向こうに立っているっての、どうよ?
物理的には有り得ないな、そんなシチュエーション…
いつ、別れようって言おうか?
別れたくもないのに…
怒るだろうな、臣。
プルルルル…
部屋に設置してある電話が鳴った。
つづく
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2020.12.23 23:58
2020.12.23 23:42