『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(新生51)
伊達眼鏡を掛け、スーツ姿の臣が隆臣の手を取り、観覧車へ向かってスタスタ歩いている。
「隆二さん、僕やっぱ…」
臣達の姿をとらえて、廉はすっかり怖気付いた。
「きゃぁあ‼️怖い‼️」
すぐ後ろの建物から若い女性の悲鳴が聞こえてきた。
「…まだやってるんだ、あのアトラクション」
「え…!?」
臣達が遠ざかっていくのを確認して、隆二は廉を解放した。
「予定変更、こっちのアトラクションに付き合ってよ」
「あ、ここって?…」
「おいで」
隆二に誘(いざな)われ、アトラクションに入っていった。
同じタイミングで臣がふと足を止めた。
「どしたの?おとーしゃん、観覧車乗らないの?」
「うん…アンテナが反応した」
「なぁに?」
「隆二アンテナだよ」
「そーなの?」
振り返った視線の先に大きな建物があった。
「予定変更だ、隆臣。先にオバケ見に行こう」
つづく
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2020.06.13 09:25
2020.06.13 00:01