『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(新生⑩)
ところ変わって、陽翔(ひなた)の家では…
「陽翔ぁ、隆臣くん‼️こっち来てごらん」
2人は陽翔の部屋で、以前直人に買ってもらったお揃いのハムスターのぬいぐるみでお人形ごっこしている。
「はぁい!パパが呼んでるよ。たぁくん、行ってみよ」
「オケよ!しゃん代目、ここでごーしゃんといい子にできる?」
「ゴッチャンはオケだって」
「しゃん代目もオケよ♪」
「じゃあ、たぁくん、出発…」
「しんこー✋」
「みゃーお」
「ニャーにゃも行くの?」
「みゅー…」
「じゃあお兄ちゃんにちゅいてきて‼️」
「にゃん」
さっきまで2人の足にスリスリして甘えていた子猫は、ぷいっとそっぽ向いて尻尾をピンと立て、先に部屋を出ていった。
陽翔がそれを見て、ケラケラと陽気に笑いだした。
「ニャーにゃの方がおねーちゃんみたいだね!たぁくん」
「しょーなのよ💦」
「ニャーにゃ‼️ひーしゃんのマーマん家行っても大丈夫?」
もちろん子猫は答えない。
「たぁくんはいいの?寂しくない?」
「たぁくんは寂しくないない」
「ほんとに?」
「もうしゅぐね」
「なぁに?」
「んーとね💦ひーしゃんがお家に帰ったらでいい?」
「いいよ」
「まだ、ないちょね」
「うん♪」
「陽翔ぁ、どした?隆臣くんも早くおいで」
「はぁい‼️」
「ひーしゃん、お手てちゅなぐ?」
「うん‼️」
2人が子猫の後ろから手を繋いでこっちに向かってくるのを見て、陽翔の父は泣きそうになった。
短い期間とはいえ、仲のいい2人を離ればなれにしてしまうのは、とても可哀想に思えた。
つづく
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2020.01.21 13:28
2020.01.21 13:23