『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 スピンオフ(初めてのチュー⑥)
「パーパ、ちゅぎリリーにしゅる✋」
「いいよ♪じゃあ膝の上においで」
「あい✋」
坊やがまたお父さんの膝上にちょこんと座った。
「ちょっと‼️歌謡祭並の選曲じゃない!」
橘さんは更に興奮気味だ。
受付どころじゃなさそう。
優しく甘い歌声。
お髭生やしてて一見厳つくも見えるけど、坊やに向ける眼差しは、春の陽だまりの様に暖かい。
「ねぇ、パーパ」
「ん?」
「サンタさんもうしゅぐよね」
「そうだね」
「パシャできるかなぁ?」
「サンタさんをパシャするの?」
「そーよ」
「誰が?」
「パーパかおとーしゃんよ」
「それは難しいかも」
「どして?」
「毎年Xmasになると、カメラマンさんやTVのおじさん達がパシャしようってスタンバってるんだけどね」
「うん」
「サンタさんスピードが早すぎてカメラに写んないんだって」
「しゅごー✨」
え!?
例え話が可愛すぎる‼️
「パンマンとどっちが早いかなぁ?」
「サンタさんの方がちょっと早いんだって」
「しゅごいね‼️」
「たぁくん、ちゅかまえるよ」
「サンタさんを捕まえるの?」
「たっくんにはまだ無理だろうね💦」
「おとーしゃんならしゅぐよ✋」
「へへへ…」
「その確信はどこから来るんだろね 笑」
ん?
会話にちょこちょこ出てくる”パパとお父さん”って…
二人いるのかな?
まさかね。
生みの親と育ての親とか。
男親に生みはないか。
「かのんちゃん、ちょっと診察室入ってくれる?」
看護師さんから指名がかかった。
つづく
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2019.12.04 10:21
2019.12.04 06:11
2019.12.04 03:31