『W旦那+(プラス)』 三代目妄想劇場 番外編(楽屋裏⑯)
「自信あるんだね、臣は」
隆二はドームの外を見たまま、ガラスに手をつきボソッと呟いた。
「なんの?お前が誰かに心変わりするわけないって自信か?」
隆二は何も言わず、臣に背を向けたままだ。
スッと臣の腕が伸びた。
相方を後ろから抱きしめた。
「臣…誰か来たらどーすんの?」
「構わないって言ってるだろ」
強く抱き寄せる。
「はぁ…」
どちらともなくため息をついた。
「…スキンシップ、全然足らねぇな」
「子育て真っ最中だもん、仕方ないって」
「お前の心があっち行ったり、こっち行ったりしないように…」
臣の吐息が、隆二のうなじにかかる。
ビクッと体が反応した。
「ゆっくりスキンシップしたい」
「臣…」
隆二がゆっくり臣の方へ向きを変えた時、こちらに歩いてくる美しい人影が見えた。
「あの、お話が」
長い銀髪が揺らめく。
臣の肩越しにその姿をとらえた。
「理愛ちゃん…」
つづく
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2019.06.01 12:25
2019.06.01 12:02
2019.06.01 10:19