三代目❤夢小説 『NAOTO編105』
まりあは長いまつ毛を軽く伏せて頬を染めている。
こんなに澄んだ目をした女の子が、手の込んだ芝居をする筈がない。
そう思いつつ、直人は直己との約束を守ることにした。
「まりあ、気になってたんだけど」
「なぁに?」
「今使ってるスマホって?」
「…これ?」
まりあはボディバックからスマホを取り出した。
「機種変する前の古いのを実家に置いてたの」
「そっか。じゃあ元々のまりあのスマホは?」
「まだ彼が持ってる」
「そうだよね!変なこと聞いてごめんね」
「ううん」
-好きな女の子のことを一瞬でも疑うなんて…
直己との約束も果たしたことだし、もうこの話題には触れないでおこう。
「なおちゃん?」
「ん?」
「保育園まで手繋いでもいい?」
「いーよ♪ほら」
「ん…」
「時間間に合うかな?少し急ごうか?」
「はい」
-さぁ、片付けなきゃいけない難問がある。
直人は決意を込めて、まりあの手を更に強く握りしめた。
つづく
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2019.04.26 06:15
2019.04.26 01:37