三代目❤夢小説 『NAOTO編103』
「変なこと聞くよね」
「よく思い出してみて」
「おかしいのはまりあじゃなくて、彼の方だ」
「直己こそ、まだ数回しか彼女に会ってないのに、そんなこと聞くの変だよ」
「あのな」
「前にも言ったが、お前には幸せになってもらいたいんだ」
「……」
「お前は彼女を守ることを最優先にして、
未来のことも真剣に考えて、ひとつの結論に至ったんだと思う」
「そうだよ」
「でもな。一緒に生活始めたら簡単には引き返せないぞ」
「わかってるさ」
「結婚を前提に考えて、そうしようって決めたんだ」
「逆にさ、直己はまりあの何を知ってんの?」
直己は何も言わず、澄んだ眼差しで直人を見つめている。
「その、一転の曇りもない眼差し…」
「俺は、誰より直己のことはわかっているつもりだ」
「直感的になにか感じたのは事実なんだろね」
「聞く耳もってくれたか?」
「ん…」
「待ってよ、思い返してみるから」
「ああ」
直人はしばらく何も語らず、思いを巡らせている。
直己はその様子を真剣に見つめている。
直人の唇が開いた。
「あれ、そういえば」
「どうした?何か思い出したか?」
「まりあと連絡が取れなくなって」
「渡嘉敷で彼女を見つけた時に、スマホは彼が取り上げてそのまま先に帰ったって言ってた」
「それで?」
「…その数日後、彼女と一緒にいる時に彼から着信があって」
「…そういえば、まりあが持ってたあのスマホって誰のだろ?」
つづく
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2019.03.31 01:59
2019.03.31 01:56
2019.03.30 14:01