三代目❤夢小説 『NAOTO編94』
「俺出るから臣ビール頼むね」
「誰だろ?後のメンバーみんな仕事だろ?」
「宅急便かもね」
隆二が玄関に向かおうとすると、臣が呼び止めた。
「なぁ!ドアホンのモニターで誰か確認したら」
「うん、わかった」
臣の言う通りに、隆二はキッチンとリビングの間に設置されているドアホンの前に立った。
「どちら様ですか?」
モニターには誰も写ってない。
「あれ?誰もいない…」
「たぁくん見てくる❗」
隆臣が隆二の後ろを、たたたたと駆け抜けていった。
「隆臣‼︎のっぽさんも行くからそこでストップ!」
隆臣は直己の声を聞いて立ち止まり、廊下から顔を出した。
「のっぽしゃんと行く♫」
直己がゆっくり立ち上がろうとするのを見て隆二が止めた。
「ああ、直己さんは座ってて下さい」
「誰もいないからきっと子供のイタズラですよ。ねぇ、臣」
ビールの缶をみんながいるテーブルまで運んで、臣が廊下にいる隆臣を呼んだ。
「なんか変だね。隆臣おいで!出なくていいから」
「いいの?」
臣の呼び掛けに隆臣が戻ってきた。
立ち上がりかけた直己も、また座り直した。
「とーしゃん、抱っこ❤️」
「どさくさに紛れて甘えた坊主、おいで」
臣が隆臣を抱き上げ、隆二と一緒に席に着こうとした時、またチャイムが鳴った。
「まただ。やっぱ俺見てくるね」
「隆二!先にモニターだって」
「そっか💦でも、また誰も写ってなかったら」
「なんか怖い…」
急に怯えだしたまりあを直人が抱き寄せた。
「みんないるから大丈夫だって」
「そうだけど…」
隆二がまた立ち上がってドアホンの前に立った。
「はぁい!どちら様ですか?」
「…やっぱり誰も写ってない」
みるみるまりあの表情が青ざめていく。
「まさか…ここまで」
隣にいる直人にも聞こえない位の小さな声で、まりあが呟いた。
「イタズラだったら注意した方がいいね。まりあ、顔色が悪いよ。大丈夫か?」
直人が労わるようにまりあの肩を摩っているのを見て、直己が再び立ち上がった。
「俺が見てくるからみんなここにいて」
「直己さん!もし変な人がいたら…」
「前にお前たちの用心棒やってたこと忘れたか?俺なら大丈夫だ」
「直己さん…」
「たぁくんも行くぅ‼︎」
「隆臣はダーメ‼︎ここにいなさい」
臣に止められて流石の隆臣も諦めたみたいにシュンとなった。
「ちゅまんなーい…」
「隆臣に何かあったら、パーパが泣くからダーメ」
「臣…」
「やっぱ俺も見てくる!」
「あ!こらっ💦お前も待てって!」
隆二の袖を掴もうとした臣の手が空を切った。
隆二は直己の後を追って玄関に向かった。
つづく
4コメント
2019.03.17 05:58
2019.03.17 03:24
2019.03.17 00:00