三代目❤夢小説 『NAOTO編41』
洗濯を済ませて干場にいると、洗濯物の間からまりあがひょこっと顔を出した。
「直人さん、あの…」
「びっくりした!まりあちゃん、頭の上…」
「え!?」
見上げると、頭の上に黒いボクサーパンツが干してある。
「きゃっ💦これうちのじゃない…」
まりあは両手で顔を隠した。
「これ、俺の」
直人に背を向けて恥ずかしがっている。
「着替え持ってこなかったんですか?」
「うん、急いでたから2~3枚詰めこんで出てきた」
「直人さん…」
自分の身を案じて、取るものも取り敢えず後を追ってこんな遠くまで駆けつけてくれたのだろう。
改めて直人の優しさに気づき胸が熱くなり、同時に昼間直人に返した言葉を思い出した。
例え同情であったとしても、自分を好きだと言ってくれた優しい人に、なんて冷たい態度を取ったんだろう。
「…まりあちゃん?」
「あ、はい💦」
「軽く飲みに行きたいんだけど、近くにお店あるかな?」
直人の方へ振り返った。
「すぐ近所に親戚がやってる店があるので、ご案内します」
「ほんと?ありがと」
「洗濯も終わったし、んじゃ行こっか?」
「はい」
宿を出て、店までの道を並んで歩く。
空を見上げると、満天の星空に大きな満月が浮かんでいる。
「まるで地上の楽園に来た気分だ」
「あっさりフラれちゃったけどね」
「…ごめんなさい」
「あ!そーだ‼明日は案内よろしくね」
「はい」
「二日酔いにならない位なら飲酒してもいーよね?」
「大丈夫ですよ」
「まりあちゃん、やっぱ敬語のままだね』
「……」
「あ、ここです」
つづく
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2019.01.07 08:58
2019.01.07 08:56
2019.01.07 07:58