ヒューマノイドロボット『RYUJI』蜜月島 mission14-②
「やはり雅とあの女が…」
教授室で革張りのデスクチェアに力なく腰掛ける恭介。
憔悴しきった顔をしている。
蝋のような白い肌が更に青く透き通って見える。
「BOSS…あまり寝てないんじゃねぇか?」
「この非常時に、寝ていられるか…」
「俺の本体のこと、本気で愛してるんだな」
「……登坂君より長いかもな」
「なら、何があっても離しちゃダメだろ。式の前に連れ戻さねぇとな」
「お前が指図するな…」
恭介は苦笑いをして溜息をついた。
「大体検討はついたが、母の実家が所有するプライベート・アイランドは数が多い」
「データを元にしらみつぶしに捜索しろ」
「数時間で見つけ出してやる」
「RYUJI甘く見るな」
「母が筆頭株主を務めるボストン・ダイナミック社が関わっているとすると、万能なお前でさえも容易いことではないぞ」
「なんだ?どこぞの核シェルターにでも潜らせてるとか?」
「独自で開発したシールドが張り巡らされている島だとしたら、突き止めることはできない」
「しらみつぶしに当たってりゃ、いつか辿り着くだろ?」
「不可能だ。シールドを解除しない限り、何もないただの空間にしか見えない筈だ」
「…なんだそりゃ?えらく詳しいんだな、BOSS」
「そのシールド、私が開発し特許もとっている」
「そう言うことなら、話は早いじゃねーか?シールドを解除する方法は?」
「…まだ開発段階で完成していない」
「こりゃ呆れたな!話になんねぇ」
「雅から直接聞き出すしか手はない」
「それはBOSSのmissionだな」
「わかっている」
to be continued…
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2018.11.18 04:15
2018.11.18 00:00