『W旦那+(プラス)』 TAKAOMI⑯ 三代目妄想劇場ショートストーリー
気がついたら檻の中にいた隆臣が、隆二のすぐそばに立っている。
「良かった…出てこれたんだね」
隆臣を抱き寄せようとして伸ばした両手が、虚しく空を切った。
え?
なんでカラダをすり抜けるんだ?
「パーパ、たぁくんがかくれんぼちたら、えーんしゅる?」
「え!?…そんなのパパ、泣くよ」
「俺がいてもか?」
後ろから声が聞こえて振り返ると、
やはり檻の中にいたはずの臣がすぐそばに立っている。
「…臣まで…なんてこと聞くの?」
「隆臣と俺、どっちが大事?」
「そんなの選べないよ」
「パーパ、たぁくんね、うーんとおっきくなってからパーパのところへ帰るから、エーンしないで」
「たっくん、なに言ってんの?やだよ…」
つづく
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2018.08.01 01:59
2018.08.01 00:10