ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission 7-⑬
「あ…恭介」
隆二が窓に張り付いていると、また扉が開いて中からRYUJIが顔を出した。
「なんか伝えることはねぇか?」
「え?」
「代わりに言ってやるよ」
「おれ、入っちゃダメ?」
「関係者以外立ち入り禁止って書いてあるだろーが」
隆二は何か言いかけたがやめて恭介を見て言った。
「愛してるって伝えて…」
「roger」
RYUJIはくわえていた爪楊枝を取って上着のポケットに入れた。
扉を閉めると恭介のそばに腰掛け、耳元で甘く囁いた。
「恭介…愛してるよ」
まだ麻酔が効いているのか、恭介は薄く目を開けて隆二を見つめ、微かに笑みを浮かべた。
「恭介…」
隆二はガラスに拳をつけて、キュッと唇を噛み締めた。
RYUJIはICUを出て隆二に伝えた。
「お前だと思って安心したんだろ」
「また眠ったよ」
to be continued…
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