三代目❤夢小説 『NAOTO編14』
まりあのことが気になりながらも、
直人が2歳児クラスに戻ると、ちょうどおやつを食べているところだった。
隆二「NAOTOさん、仕事が入ったんじゃ?」
直人「いや、データのチェックだけだから大丈夫だよ」
隆二「そうですか」
直人「おやつ何?」
隆二「豆乳ココアゼリーと麦茶です」
子供たちはそれぞれスプーンを使って、ゼリーを口に運ぶ。
手を使いそうになる子供がいると、
保育士がスプーンを使って食べるように、丁寧に教えている。
隆二「うちのたっくんも、目を離すと手を使ってスプーンに食べ物をのっけるんですよね」
直人「まだ2歳だもの、いきなり器用にスプーンやフォークを使い始める方がびっくりするよ」
隆二「そーなんですけど、ここの子供たちは上手に食べてますね」
直人「先生がそばにいて、お友達もいて、自然に正しい食べ方とかルールを学習していくんだろね」
陽翔「たぁくんのパーパ、食べないの?」
隆二「陽翔くん、ありがとね」
直人「俺もいただきます」
「ねぇ、新しいせんせ?」
「違いますよ。みんなのお友達になるかもしれないお友達のお父さんだよ」
「おとーさんなの?」
「おにいさんでしょ?」
女の子達が隆二に話しかける。
隆二「へへへ…嬉しいけど、お父さんが正解だよ」
「すごーい!かっこいいね」
「いーなぁ!ゆーたんのパパ眉毛ゲジゲジだよ!」
隆二「そーなんだ!男らしくっていいね」
「ゲジゲジなのがいいの?きゃあ! 笑」
すると、隆二の隣にいた女の子が聞いてきた。
「ねぇねぇ!おにいさん家、ママはこないの?」
隆二「うん…ママはね」
隆二が言いかけて口ごもると、同じタイミングで席についたまりあが助け舟を出した。
「みんなぁ!おやつ食べてからお話しようね!」
「はぁーい♫」
前もってまりあに隆二の事情を話していた直人はホッとした。
直人が小声でまりあに声をかけた。
「まりあ先生フォローありがとう」
「あ、いえ…」
「大丈夫?」
「変なとこ見せてすみませんでした」
「俺こそ、なんかごめんね」
いつもの明るい表情が見えないまりあのことが気になりつつも、反対側に座る隆二を見ると、複雑な顔をして下を向いている。
直人は軽くため息をついた。
つづく
10コメント
2018.06.12 12:56
2018.06.12 12:52
2018.06.12 12:44