三代目❤夢小説 『NAOTO編11』

カフェを出た所でまりあを見送った。



直己、剛典と並んでショップへ戻ろうとした時、まりあを呼ぶ声がしたので振り向くと、背が高くて若い男がまりあの側に立っていた。



(あれ?どこかで見たような…)



(気のせいかな?)



大分遠ざかってから再度振り向くと、まりあの二の腕を掴んで男が先を歩いていく。



気になったが、追いかけていくわけにもいかず、そのままショップへ戻った。


(もしかして付き合ってる人かな?)


チラッと見えたまりあの横顔が、
思い詰めたように深刻な表情に見えて、心に引っかかった。


(今度会った時にそれとなく聞いてみるか)




数日後、保育園に直人と隆二の姿があった。


直人から園のパンフレットを受け取り、自分の目で園の雰囲気を見てみたいと臣に留守番をお願いして、直人と一緒にやってきた。


直人は水色の綿パンに、爽やかなパステルカラーのスポーツシャツ。


隆二は黒い綿パンの上に白の長袖シャツを着て、どちらもシンプルで爽やかな印象だ。


熱発などで早めにお迎えに来ていた数人のママ達が色めき立つ。


「隆二くんと直人さん…」


「まさか…隆臣くん、ここの保育園に入るとか…」


直人と隆二の周りだけが、なぜかキラキラして、まるでスポットライトが当たっているようで眩しい。


まりあが二人を案内している。


まりあ「NAOTOさん、先日はありがとうございました」


直人「どういたしまして、こちらこそ付き合ってもらってありがとう」


隆二「二人でどこか行ったんですか?」


直人「うん、直己とがんちゃんも一緒にね!ランチ食べに」


隆二「こんな可愛い先生とですか?
直人さんも隅に置けないな」


直人「なんでやねん  笑」


すると奥の部屋から出てきた男性保育士が、またまりあに声をかけた。


「まりあ先生!ちょっと奥手伝って下さい!」


「はーい!今行きます!」


直人は無意識にその保育士の顔を見た。


(あの時の…)


カフェを出た所で、まりあの腕を掴んで引っ張って行ったあの男性だった。



つづく




0コメント

  • 1000 / 1000