ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission1-⑤
スタジオ近くの公園で、俺と恭介はRYUJIに指令を出す時を待っている。
スタジオ内はまだパフォーマーだけで音合わせしている。
指令はイヤモニから直接RYUJIに下される。
「あいつ、歌えんの?」
公園のベンチで隣に腰掛ける恭介に尋ねた。
「自分より上手かったらショックか?」
意地悪な質問をしてくる。
「うん…凹む」
俺が着けてるイヤモニからスタジオ内の会話が聞こえてきた。
アイツのどこにスピーカーが内蔵されてんだろ?
『隆二くん、じゃあボーカルのチェックよろしく』
『おーし‼︎いつでも来いや!』
不安になってきた…
新曲のイントロが流れている。
臣のパートが終わり、俺の番…
♫〜
「……⁉︎」
俺は何も言わずに恭介の目を見た。
驚いた…
俺の…歌声だ。
「ふ…」恭介は薄く笑っている。
誰よりも長い時間、隣で俺の歌声を聞いてきたアイツの…
臣の反応が見たくなった…
to be continued…
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