三代目❤夢小説 『直己編25』
撮影中の着替えやちょんまげを結う時に使っている京都•太秦撮影所。
通用口を出ると、鮮やかな紺地に笹の葉模様の浴衣を着て、真っ白な日傘をさした彼女が立っていた
「よくここがわかりましたね」
「近所で尋ねたらすぐにここだってわかりましたよ」
「とっても有名な方なんですね」
彼女は涼やかに笑った
通用口までついてきたスタッフが、
ぼーっとして彼女を見ている
俺はスタッフに声を掛けた
「ああ、ありがとうございます。知り合いなんで」
スタッフはハッと我に返って、
「あっ…じゃあ、ごゆっくり」
と言い、中へ戻ろうとした
すると彼女が、
「あの、差し入れをお持ちしましたので、皆さんで召し上がってください」
風呂敷に包まれた箱のような物を、
スタッフに手渡した
「え?いただいていいんですか?」
「自宅で作ったおはぎです。皆さんのお口に合うかどうか…」
スタッフ「ありがとうございます!
昼食の後で皆んなでいただきます!」
スタッフは大切そうに包みを抱え、
中へ戻っていった
「なんか…すみません、差し入れまで…」
「いえ、ほんのお礼の気持ちなので」
「あ、ちょんまげ…」
俺の髪を見て彼女はクスッと笑った
「少し歩きますか?」
「はい」
つづく
夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。
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