三代目❤夢小説 『直己編⑲』

俺は…多分顔色ひとつ変えず、正面から彼女の目を見ている




随分長い間沈黙があった




いきなり彼女はぷっと吹き出し、口に手を当ててコロコロと笑いだした




「…なにか可笑しいですか?」




「いえ…少し驚かせてみたくなって…」




「変な作り話をしてみました」




「収穫はありましたか?」




「いえ…全く…」




「少しも寒くはならなかったでしょ?」




やはり、眉毛ひとつ動かさなかったようだ




「真夏に涼を求めるには、怪談が一番かと思ったのですが…」




「はぁ…」




「お話しする相手を間違えたようです」




全くの作り話か…




そういえば、この家に招かれてから、エアコンや扇風機というものを目にしてないが、少しも汗をかかない




少し開けられた窓から心地よい風が吹いてくる




しかし、上品によく笑う




「そういえば…」




「そこの竹林にまつわる噂を耳にしたのですが」




俺の話を聞いて、彼女はパタッと笑うのをやめた





つづく





夢小説ですが、直己さん目線でストーリーが進んでいきます。








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