『Man of Destiny(運命の人)③』(続•臣隆妄想劇場126)ショートバージョン
ハワイ、サンセットが美しいことで有名な、アラモアナビーチパークに
二人の姿があった。
180度海が見渡せる絶景のロケーション。
立会人のもと誓いの言葉と、
指輪の交換だけの簡易な二人だけの結婚式。
タキシードではなく、臣は黒のアロハシャツに白のチノパンで、式場の係員と話をしている。
サンセットをバックにという臣の希望で、開始時間を日没に合わせた。
係員「えっと、お相手の方は?」
臣「あそこで赤いアロハ着て水飲んでる、ヒゲを生やした男(やつ)です」
教会に見立て並べてある白い長椅子の先頭で、
神妙な顔つきをして、隆二が腰掛けている。
臣はすぐ側に立ち、声を掛けた。
臣「さっきから水ばっか飲んで…大丈夫か?」
隆二「き…緊張してきた」
臣「涙目になってるよ」
臣は人差し指で軽く隆二の頬に触れた。
緊張をほぐそうとしている。
隆二「よく5日間で段取りしたね」
臣「浮気してなかったろ?」
臣はそう言いながら、隆二の隣に膝を組んで腰掛けた。
隆二「ん…」
隆二は臣のアロハを見て、
「臣、正装の方が良かったんじゃない?」
「タキシードとタキシード?んじゃ、
それは未来にとっとこな」
「おみ…」
「連絡しないでごめんな」
臣は隆二の髪を撫でながら、軽くキスをした。
すぐ隣で係員の咳払いが聞こえた。
「もうすぐ日没ですので、今より結婚式を執り行います」
続く
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2018.02.08 06:15
2018.02.08 06:01
2018.02.08 01:26