『W旦那+(プラス)』第126話 三代目妄想劇場

5年ぶりの交わりは、体は臣であって、中身はまったく別の…





異形の者との性交になってしまったが…





不思議と後悔はなかった。





帰って愛しさが増し、もう一生離したくない…そんな感情が湧いてきた。





もしも将来、また臣の気持ちに変化があり、別れ話を切り出してきても…





もう二度と手離さない。





隆二はそう固く決心していた。





『もう一度やり直さないか?』





あれは異形の者が発した、精を採取したいが為の誘惑の言葉ではなく、





臣自身の言葉だと信じたかった。





臣の体力が完全に戻ったら…





できるだけ早く、もう一度契りを結びたかった。





再び交われば、絶対的な確信が持てる。





ただ、今はその時ではない。





隆二は時を待つことにした。










彼女はどう選択するだろう?




記憶が戻らないまま、夫の所へ戻るのか?




今まで通りの…俺たちとの共同生活を続けるのか?




彼女が後者を選んだのなら…




せめて記憶が戻るまでは…




今の生活を続けさせてあげよう。




もちろん、この夫と名乗る人物が、
納得した上での話だが…




彼女が人妻だと知ったら…




がんちゃんはどうするだろう?




落ち込むだろうな…きっと。






車中で一人思いを巡らせていると、
前方に『リアの店』が見えてきた。






End



0コメント

  • 1000 / 1000