『W旦那+(プラス)』第125話 三代目妄想劇場
隆二は悪魔の事を話すべきか悩んでいた。
隣に座る臣の顔を見る。
随分顔色も良くなり、最近では笑顔を見せるまで回復した。
悪魔に人格を支配されていた間、
精神と肉体両面にかかる負担は想像を絶するものだったようで、
しばらくはベッドからも起き上がれなかった。
LDHには体調不良を理由に、大幅にスケジュールを調整してもらった。
悪魔の被害を直接受けたのは、臣と俺だけ…
臣も回復しつつあるし…
悪魔も消え去った今、わざわざ事を表面化しなくても…
膝の上に置かれた臣の左手に触れる。
ピクッと臣が反応し、隆二の手を優しく握り返した。
顔を見ると、トレードマークのエクボを作り、隆二を見て微笑んでいる。
悪魔の事は、俺たちや直己さん、SWAYの胸の内で封印しよう…
それでいいよね?臣…
隆二は心の中で臣に問いかけた。
臣は何も言わず、『ん?』という表情を浮かべ、笑っている。
End
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