『W旦那+(プラス)』第119話 三代目妄想劇場
隆二「なぜ?あの時SWAYが追い払って逃げて行ったんじゃ?」
リビングのソファーに隆二と直己が座っている。
あの後、隆二はさっとシャワーを済ませ、寝ている臣の体を熱いタオルで拭いた。
直己「サキュバスってのは女の悪魔だろ?」
直己「俺がきった奴は、男のシンボルが剥き出しだったぞ」
隆二はネットカフェで見たサキュバスの特徴を思い出した。
精を吸い取る悪魔には、サキュバスと
インキュバスがいて、女と男で同体でもある。
臣の体を貫いた時に、男のインキュバスの方が離脱して、臣と同体していたのか?
臣の姿はそのままで、俺様的で怪しい魅力の臣に変貌を遂げ、
悪魔の冷酷さと、怪しさ、エロさが
際立っていた。
隆二の膝の上で、臣が安らかに寝息をたてている。
隆二は愛おしそうに、臣の髪を撫でる。
隆二「直己さん、臣ずっと眠ったままだけど、体なんともないのかな?」
直己「あのサキュバスって悪魔は、元々は自分に生殖能力がないから、人間を利用して自らの子孫を地上に残そうとしていたんだろ?」
直己「特に人の命を取るとか、危害は加えないそうだ」
隆二「良かった…臣…」
直己「突っ込んだ質問をするが、5年前のあの噂って…」
臣の髪を撫でる手が止まった。
隆二「……」
直己「…いや、話したくないなら、別に構わないけど…」
隆二「ウワサ通り…俺たち付き合ってました」
直己「そうか…」
隆二は思った。
また、臣と寄りを戻すことを決めた瞬間から、
自分にとって理想の人間である臣の姿を、あの悪魔が利用しない手はない。
それも、元々なかった強烈なエロさを漂わせて、
魅力的に、激しく、自分を求めてきた…
人間の弱い部分につけ込み、甘い誘惑を仕掛ける…
隆二自身も、その誘惑から逃れることはできなかった。
しかも、今まで味わったことのない快感…
悪魔の本当の恐ろしさは、人間の快楽に直接仕掛ける…それなのかもしれない…
以前の臣とは異なる行動も、隆二にとっては心惹かれる悪魔の誘惑だった。
直己「今日はあの子、帰らないのか?」
隆二「理愛ちゃんなら、がんちゃんと…」
直己「二人っきりにしても大丈夫なのか?」
隆二「え…?でも、あの悪魔ならさっき直己さんがぶった切って…」
直己「そもそも、あの子は本当に悪魔に操られてたんだろうか?」
End
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2018.01.25 12:30
2018.01.25 12:22
2018.01.25 12:05