『HAPPY BABY③』(続•臣隆妄想劇場94)ショートバージョン

お昼過ぎ、リビングで臣が陽翔と遊んでいる。



隆二はキッチンで、陽翔のママが用意した離乳食を温めている。



陽翔が誤って口にしたり、つまずいたりしないように、リビングには余計な物を置かないようにした。



リビングの中央にある炬燵の天板につかまり立ちをして、陽翔がオモチャで遊んでいる。



臣はずっと陽翔に手を添えて、目を離さないようにしている。



離乳食を並べたトレイを持って、隆二がリビングにやってきた。



隆二「はーい♫ひーたんお待たせ!
ご飯でしゅよ」



慎重にリビングのドアを開ける。



臣「…めっちゃ赤ちゃん言葉だし…」



臣が陽翔の脇を支えながら、隆二を物珍しそうに見ていると、



「うわっ!」と言って、リビングに入る僅かな段差に躓(つまず)いた。



臣「アブね!」



咄嗟にバランスを取り、トレイを落とさずに踏ん張った。



臣「おまっ…びっくりさせんなよ!
大丈夫か?」



隆二「いってぇ…足の小指痛ぇ…」



片足を上げて痛がっている。



臣「バカ…」



陽翔「きゃっきゃっ」



隆二「ひーたん…笑ってる」



臣「…ったく…おバカなママでちゅね〜!陽翔」



隆二は涙ぐんで「るせーな」と言いながら、炬燵の天板にトレイをそっと置いた。



陽翔「アーア」



陽翔が小さな手でトレイを手掴みしようとする。



臣はトレイをそっと陽翔から少し遠ざけた。



臣「ん、まんま来たね」



臣「陽翔、ちょっと待ってね」



陽翔に笑顔を向けてから、臣が隆二に「足、見せて」と言った。



続く

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