『W旦那+(プラス)』第96話 三代目妄想劇場
「おみっ…」
隆二が臣の顔を両手で持ち、何も言わず口づけをする。
臣はびっくりして目を見開いたが、すぐに長い睫毛(まつげ)を伏せ思った。
(やべ……おれ今、幸せだ…)
ベッドの足元に立つSWAYはポリポリと頭を掻いた。
(えっと…これは…どう解釈すれば…)
長いキスを終えて、臣は隆二を抱きしめ、
やっと後ろにいるSWAYに気づいた。
臣「え?なんで?SWAY…」
SWAY「よっ!」
困ったような笑顔を見せて、SWAYが小さく手を上げた。
隆二は臣に抱きついたまま離れない。
臣は言葉に出さず、わりぃ…とジェスチャーした。
オケ…とSWAYが返し、そっとゲストルームを出ていった。
SWAYはリビングのソファーに座り思う。
(随分前に噂はあったけど…やっぱ付き合ってんのかな?あの二人…)
キッチンを見ると、まったく違う次元にいるような平和な顔をして、剛典がコーヒーを入れている。
「SWAYくん…どしたの?」
「がんちゃんこそ…」
SWAY(あ…余計なこと言っちゃいけないんだ)
SWAYが口に手を当てた。
SWAY「ん、ちょっとね」
剛典「あ、そう」
剛典「コーヒー飲む?」
SWAY「いただこうかな」
剛典「オケ」
SWAYはゲストルームの方を見て、
(あの様子じゃ、しばらく出てこないだろうし…)
「どーぞ」とリビングのテーブルにコーヒーを置き、剛典は向かいに腰掛けた。
SWAY「サンキュ」
剛典「あれ?二人は部屋?」
SWAY「うん、ちょっとね。そっとしといてやって」
「?」という顔をして、剛典が首をかしげた。
End
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2017.12.20 16:45
2017.12.20 16:30
2017.12.20 14:46