『憂鬱①』(続•臣隆妄想劇場66)ショートバージョン

「臣くん…キスシーンでOKが出なくて、今日はテイク10で打ち切りです」



別々の仕事から先に自宅に戻った隆二の元へ、マネージャーから連絡が入った。



「隆二くんに報告すべきじゃないと思うんですが…」



「いや、わざわざありがとうございます」



「なんか愚痴みたいで…すみません」



「気にしないで下さい」



「で…あいつ落ちてました?」



「あまり感情は表に出されないので、詳しくは…」



「たくさん仕事があるのは嬉しいことなので、様子見て叱っときます」



「ああ…どうか穏便に…」



通話を終えてすぐに、隆二はベランダに出て外を見渡す。



マンションから数メートル先にある小さな公園に、見慣れた姿があった。



続く

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