『溺愛⑤』(続•臣隆妄想劇場62)ショートバージョン
2時間経ってテーブルの上には、カニの残骸が山盛りになっている。
隆二「今日はさ…臣、全然酔ってないよね?」
隆二はあまり呂律が回っていない。
目はトロンとして虚ろで、赤い顔をしている。
臣「お前はどうなの?」
隆二「今ねぇ…ぐるぐるキテる…」
臣「酒強いのに…そんなに飲んだっけ?」
隆二「そんなに飲んだかな?わかんねー」
臣がチラッと視線を送った先に、空の一升瓶が2本転がっている。
隆二「テンポよく注いで下さって…どーもサンキュ…」
変な日本語で隆二がペコリと頭を下げる。
臣(計画通りに酔っぱらってる)
臣「熱いうちにどーぞ」
隆二のコップに酒を注ぐ。
隆二「あ!こりゃどーも…気が利くね!兄ちゃん…」
臣(面白れー…こいつ)
隆二「でもねー…片付けがあるから、あんまり酔わせないでねーっ」
臣「明日の朝すればいいよ」
隆二「だめだよ、臣ちゃん…ひっく…部屋がカニ臭くなるからダメーッ」
臣「覚めちゃうだろ?一気にどーぞ」
臣は酒をすすめる。
隆二「あ…こいつは失礼っ」
臣(どこのサラリーマンやねん…)
グビグビと一気に飲み干す隆二。
隆二「ふぃーっ…今日は地球が回ってんじゃなくて…俺が回ってら…へへ」
臣(ヤバい…見てるだけでツボる)
笑いをこらえる臣。
臣(寝てしまう前に聞いてみよ)
臣は隆二の右手を自分の肩に掛け、ひょいっと持ち上げる。
隆二「へっ!?…ひゃーっ!お姫様抱っこされてら…」
臣は何も言わず、そのままリビングに移動し、カーペットの上に座った。
隆二「どしたの?なにごっこ?」
臣は足を投げ出して「よいしょ…」と言って太腿の上に向かい合わせに隆二を座らせた。
隆二「スゲ…ラブラブ座り…ひっく…」
続く
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2017.11.30 13:03
2017.11.30 12:51
2017.11.30 11:23