『仲直り』(続・臣隆妄想劇場37)ショートバージョン
健二郎「あれから一緒に帰ったんか?」
隆二「うん、ごめんね!健ちゃん…八つ当たりして…」
健二郎「仲直りできたんやったらええよ。隆二って嫉妬深いタイプちゃうのにな。よっぽど臣ちゃんのこと好きやねんな」
隆二「うん」
健二郎「臣ちゃんは?」
隆二「まだ寝てるよ…」
健二郎「ま…まさか朝まで?」
隆二「……」
健二郎(うわっ…すっかり大人しくなってる…こいつ)
健二郎「あ〜っ…熱っ…俺もう腹いっぱいや…ノロケ話はもうええわ」
隆二「ごめん…」
健二郎「NAOTOさんと直己さんにメールしとけよ。心配してたぞ」
隆二「うん、わかった」
隆二は健二郎との電話を切ってから、
リーダー達にメールを送り、
薄手の白いシャツを羽織り、キッチンに立ち朝食の準備を始める。
ハムエッグを焼き、フライパンに蓋をしてからコーヒーメーカーをSETする。
ふと、スマホを手に取る。
昨日のあの動画…やっぱり気になって見てしまう。
「また見てる」
いつの間に起きてきたのか、足音もたてず、隆二の後ろから臣が抱きついてきた。
「うわっ!びっくりした…驚かせんなよ」
臣は健二郎にしたように、隆二の胸辺りを鷲掴みにし、モミモミしている。
「ちょ…っと、臣っ‼︎昼間っからやめてよ…」
臣は更に激しく手を動かす。
「臣って…」
隆二の耳の後ろに舌を這わせてくる。
隆二は腰が抜けそうになり、臣の方へもたれ掛かる。
隆二「あっ…」
眉間にシワを寄せて目を瞑る。
隆二の恍惚の表情は臣からは見えない。
耳元で臣が囁く。
「早く…」
「早く、臣ちゃんって言ってみ」
「やめ…」
「早くっ!言わないとやめない」
更にモミモミ攻撃は加速する。
「お…おみ…ちゃ…」
「はいっ!もらった‼︎隆ちゃん♡」
臣はピタッと手を止めて、隆二ごと体を横に倒し、
「おっしまい♡」と言った。
ふと、前のフライパンを見ると、フタの隙間から煙がモクモクと上がっている。
「うわ〜っ‼︎焦げ臭いっ!」
臣がフタを開け、フライパンごとシンクへ持っていき、水を入れる。
じゅ〜〜っ
臣「わーっ…まっくろけ…」
臣「なに作ってたの?」
隆二「ハムエッグ…」
少し涙目で、恨めしそうに臣を見ている。
隆二のシャツは前がはだけて、臣の攻撃の凄まじさを物語っている。
臣(しまった!…泣かせた)
臣「でも…もう満足だろ?」
隆二「フライパンとハムエッグは?」
臣は隆二の涙を拭いて、
「フライパンはまた買えばいいし、今朝はゆで卵でいいよ」
隆二を優しく抱き寄せて、
「ん!おはようのチューしよ」
目を瞑る臣。
「もう昼だよ」
「いいから」
隆二から臣に軽くキスをする。
すぐに離れ、隆二は臣の首に手を回したままで臣の目を見ている。
「お前…今日は大人しい子猫みたい」
「臣がいじめるからだろ」
臣にフニャっともたれ掛かる。
(隆二骨抜きにしたの、誰や〜?)
(あ!俺かっ…)
昨夜の激しく愛し合ったシーンが蘇る。
臣「ヤベー…また興奮してきた」
隆二「昼間っから?」
臣「今日オフだし…」
隆二「コーヒー苦くなっちゃうよ」
臣「そりゃ、まずいな」
臣がエクボを作って笑う。
臣「一緒に食事作ろ」
隆二「ん」
臣「飯食ったら、一緒に風呂入ろ」
隆二「……」
臣「ん?いやなの?」
隆二「…おれ、身が持たない」
臣「夜に肉食えば、体力回復するって」
隆二「臣…ほんと絶倫…」
臣「そんな俺に惚れた奴が悪い」
「隆二の…昨日のあの声…も一回聞きたい」
「エッチ…」
臣はまた隆二にキスしながら、はだけたシャツの前を整えてやった。
臣にとっては、甘いキスとコーヒーの香りに包まれる休日が、何よりの癒しの時間だった。
臣(コーヒー飲みたいけど…)
仲直りのキスは、まだまだ終わりそうになかった。
完
2コメント
2017.12.08 00:37
2017.12.07 23:19