『巴里⑥』(続・臣隆妄想劇場31)



どれくらい時が経ったか?



シャワーの音だけがするバスルームで、



床に転がり天を仰ぐふたり。



ずっと握り合ったままだった隆二の右手をゆっくり離し、



隆二が薬指に嵌(は)めているリングを、
クルクルと回し始める臣。



サイズぴったりだったのに…



会わないうちに、痩せた?



そんなことを考えていると急に愛しくなり、


臣は上半身だけ起こして、



仰向けに寝そべっている隆二に優しくキスをする。



隆二は伏し目がちに色っぽい目をして、
臣を見上げる。



隆二「好き…とか…ないの?」




臣「……」




臣「言わせんなよ…って」




びしょ濡れになっている隆二の髪を撫で、
またキスを交わす。




隆二は臣に抱きつき、また絡み合っていく。




そうして…




巴里の熱い夜は更けていった。




End

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