『溺愛①』(続・臣隆妄想劇場58)ショートバージョン

直人「あれから上手くやってんの?」



J.S.B.  SHOPからの帰りに、中目黒にあるカフェでお茶をしている臣と直人。



臣「喧嘩もよくしますけど、なんとか…」



直人「そっか…まぁ、二人のことだから大丈夫だと思うけど…」



臣「…はい」



直人「この世の中に永遠ってことはないからね…形あるものは、やがて壊れる…」



臣「……」



直人「溺愛し過ぎると、失った時に立ち直れなくなるよ」



臣「NAOTOさん…」



直人「ごめんね、困らせようと思って言ってんじゃなくて…」



臣「ありがとうございます」



直人が二人の幸せを願って、敢えて忠告してくれている事が、臣には身に染みて理解できた。



二人が最後の一線を越える事ができないまま仕事で海外に行き、一時的に離れていた時に、



何も言わず最高のシチュエーションをサプライズしてくれたのが直人だった。



表にこそ出てこないが、もう一人のリーダー直己の助言もあったに違いない。



リーダー達の深いメンバー愛に、感謝せずにはいられなかった。





直人「いま絶頂期でしょ?」



臣「まぁ…」



照れ臭そうに臣が微笑む。



「で?どっちが溺愛してんの?」









 玄関の鍵を開けながら、臣はふと思った。



(そういやあいつ…最近言葉にしない…)



「おっかえりーっ‼︎」



「カニ♡カニ♡いらっしゃい!」



臣(普段とのテンションの差💧)



直人が地方ロケに行った土産だと、大量のカニを持たせてくれた。



事前に隆二にはLINEを送ってある。



それで帰宅早々このハイテンションだ。



隆二はカニが入った箱を臣からひったくり、キッチンへと消えていった。



…と思ったらすぐにひょっこり顔を出し、



「臣っ!うがいして手洗ったら手伝え」



「ん、ちょっと待ってて」



うちは基本家事は分担制だ。



外食することも多いが、ウチ飯の時は、
なるべく二人揃って食事をするようにしている。



マスクを外し、うがいをして、



自分専用の黒い前掛けを着け、キッチンへ行く。



続く

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